障害年金サポートネットささき

障害年金で得られる「安心」

2025年10月18日 09:33

「この先の生活、どうなるんだろう」
そう感じたことはありませんか。

体調の波が激しく、働きたくても続かない。
上司や家族に申し訳なさを感じて、自分を責めてしまう。
貯金は減っていく一方で、「自分が甘えているだけでは?」という思いも止まらない。

そんなときにこそ、障害年金という制度の力を借りるという選択肢があります。


障害年金は「生活と療養の土台」を支える制度です

障害年金は、働けない人を「排除するため」の制度ではなく、安心して生活と療養を続けるための支えです。
たとえば、月8万円の年金収入があるだけで、家賃や食費などの支払いに余裕が生まれ、通院や服薬、休養のリズムを整えやすくなります。

もちろん、受給は自動的に決まるものではありませんし、治療の効果を保証する制度でもありません。
それでも「経済的不安の振れ幅」を小さくし、回復へ向かう力を残してくれる。
障害年金で得られる「安心」は、まさにそのようなものです。

【事例】うつ病で休職を繰り返したAさんの場合(架空・匿名)

Aさん(30代・事務職)は、うつ病により欠勤と復職を何度も繰り返し、収入が減少。貯金も底をつきかけていました。
そこで、初診日や経過を一つずつ整理するところからサポートを始めました。

  • 受診状況等証明書で「初診の医療機関と日付」を特定

  • 病歴・就労状況等申立書で、勤務中の困りごと(遅刻・早退・休職など)や日常生活上の困難を時系列でまとめる

  • 主治医に「診断書(年金用)」の作成を依頼(医療判断は医師の領域)

申請から数か月後、月額約8万円の支給が決定。
Aさんは無理なアルバイトをやめ、通院や休養に集中できるようになり、半年後には在宅ワークで社会とのつながりを再開しました。

障害年金は、一度もらったら終わりではなく、状態に応じて見直しができる制度です。人生に寄り添いながら、支え続けてくれます。

障害年金の申請は「手順を整理すること」から始まります

申請にあたり重視するべきことは、専門的な知識よりも「順序を整理すること」です。
次のステップで進めると、無理なく準備できます。

① 対象になるかをざっくり確認

  • 最初に医療機関を受診した日(初診日)を思い出せる範囲で特定
    → お薬手帳、通院メモ、健康保険証の記録、休職通知などがヒントになります。

  • 保険料の納付要件を確認
    → ねんきん定期便や基礎年金番号から、未納期間がないかをチェック。

② 「事実で語る」下書きを作る

  • 病歴・就労状況等申立書の素案として、時系列メモを作成。

  • 「できなかった事実」を短文で並べる(例:指示が頭に入らない/電話応対でパニックになった 等)。

  • 就労・家事・対人関係・通院など、生活領域ごとに1~2行ずつ。

③ 書類を無理なく揃える段取り

  • 初診の病院に受診状況等証明書を依頼

  • 現在の主治医に診断書を依頼(医療的内容の指示は行わない)

  • 病歴・就労状況等申立書を清書し、年金請求書(障害給付)などとまとめて提出。

④ 生活の見通しをミニ試算

仮に月8万円の年金を受け取れた場合、家賃・食費・医療費などを項目ごとに割り振ってみましょう。
数字にすることで、「生活の見通し」がぐっと現実的になります。

今日できる3つのアクション

  1. 手元の手がかりを集める(お薬手帳・通院メモ・出勤簿・休職通知)

  2. 「病歴・就労状況等申立書」の下書きを10行だけ書く(時系列・短文・事実ベース)

  3. 相談窓口をひとつ決める(市区町村・年金事務所・社労士など)

障害年金は「テスト」ではなく「生活の土台」

障害年金は、心身のつらさを点数化して判断するテストではありません。
あなたの生活を安定させ、少しずつ回復へ向かうための公的なサポートです。

「手続きが難しそう」「自分は対象外かも」と感じても大丈夫です。
制度の理解と書類の整理を少しずつ進めるだけで、確実に前へ進めます。



※本記事は、noteで反響をいただいた記事をもとに加筆・再編集したものです。

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※本記事は一般的な情報提供で、医療行為の助言や結果の保証をするものではありません。最終的な判断は公的機関の審査によります。